株式会社東京建設コンサルタント
1 . 「史跡」及び「名勝」嵐山における左岸溢水対策
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桂川嵐山地区は、治水安全度が低く、特に渡月橋上流左岸の道路高は計画高水位を下回っており、近年毎年のように浸水被害が発生しています。一方、同地区は文化財保護法上の「史跡」及び「名勝」に指定されており、四季折々の美しい景観を有する日本を代表する観光地であるため、「史跡・名勝」嵐山の価値を減じない治水対策の実施が必要でした。
当社では、「史跡・名勝」嵐山の有する価値の歴史的考察や学識経験者等で構成する検討委員会で共有された「川・橋・山を望む視点場として、風景が主役となるように自己主張を抑えること」「歴史的な雰囲気や周辺施設との調和を図ること」をコンセプトとした河川構造物のデザイン等を担当しました。
その嵐山における景観価値の保全と治水機能の向上の両立等が高く評価され、2023年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。
【関連リンク】
(2023年度グッドデザイン賞「「史跡」及び「名勝」嵐山における左岸溢水対策」のページ)
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2 . 景観や自然環境に配慮した「塔の島河川整備事業」
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宇治川塔の島地区は琵琶湖から淀川に繋がる治水上重要な区間ですが河積が小さく、洪水時の流下能力の向上が課題となっていました。一方、当地区は世界遺産の平等院をはじめとした歴史的文化遺産が点在し、文化庁の重要文化的景観にも指定され、地元市民や観光客にも親しまれているため、歴史的・文化的景観と調和する河川整備を行ったものです。
当社では、学識者主体で構成される委員会や地域の観光業関係者や地域住民で構成される委員会を通じて設定された整備コンセプト「河川がもたらす自然の作用によって形成された中洲の再生」の実現に向けた各種河川構造物の設計等を担当しました。 その景観等が高く評価され、2022年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞するとともに、グッドデザイン・ベスト100、グッドフォーカス賞[防災・復興デザイン](日本デザイン振興会会長賞)にも選出されたほか、2022年度グッドデザイン賞「ベスト100・グッドフォカース賞[防災・復興デザイン]」、⼟⽊学会デザイン賞2022「優秀賞」を受賞しました。
【関連リンク】
(2022年度グッドデザイン賞「景観や自然環境に配慮した塔の島河川整備事業」のページ)
(⼟⽊学会デザイン賞2022「宇治川塔の島地区⽯積護岸と周辺施設群」のページ)
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3 . 河川空間の魅力を活かした「盛岡地区かわまちづくり」
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盛岡市内の中心部を流れ、歴史的に市民に親しまれており、良好な観光資源でもある北上川、中津川の河川空間を活用することで、まちなかの賑わい創出や伝統的な行事など観光振興に繋げる多くの取組を市民、地域団体、民間、国、市が連携し実施しています。当社は、国土交通省の「かわまちづくり事業」を通じて、推進主体である「盛岡地区かわまちづくり懇談会」の運営支援や市民によるミズベリング活動支援、水際の居場所や舟運活動拠点となる船着場等設計とソフト・ハードの両面から支援してきました。
この「盛岡地区かわまちづくり(北上川水系 北上川・中津川)」の取組が令和4年度「かわまち大賞」大賞として決定されました。
【関連リンク】
- 国土交通省 報道発表資料 令和4年度『かわまち大賞』を決定しました
- 東北地方整備局 記者発表 令和4年度「かわまち大賞」を揃って受賞(盛岡地区と石巻地区)
- 盛岡市プレスリリース 令和4年度『かわまち大賞』を受賞しました!
- 木伏(北上川沿いの木伏緑地の商業施設)